メールマガジン


2008/06/02
 2008年06月02日 復活メルマガ第二十二弾


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■□    CRIメルマガ 『セントラル事業再生レポート』
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   ≪事業再生と敗者復活〜再生相談4800件の相談現場レポート≫
         
発行:株式会社セントラル総合研究所
http://www.sodan.info/
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  新しい資金調達の時代へ〜其の四〜

 前回までは金融機関が認める担保が変わりつつある状況を書いてきました。
従来は不動産一辺倒でしたが、商品在庫や売掛金などの動産が担保として認め
られるようになり、資金調達の幅が広がっていることをお伝えしました。
 さて今回は「資金調達に成功する経営者」。
 制度がいくら改革されても、経営者自身の経営に対する意識改革がなされな
ければ資金調達には成功しません。どんな経営が求められているのか。それを
2度に渡って書いていきましょう。

・財務管理のスピード化
 資金調達に成功する経営者。それは「財務管理のスピード化」を意識した経
営者といえます。多くの中小企業の財務担当者に聞くと、通常では経理の集計
に1カ月かかり、そこから税理士事務所にデータを預け、経営指標が出てくる
までに約3〜4カ月かかっているケースが少なくないようです。つまり4カ月
間、経営者は視界不良の中で経営に当たっているわけです。これでは健全経営
ができるわけがありません。4カ月後に出てきたデータであわてて資金繰りを
始めようとするから、粉飾決算に頼ったりしてしまうのです。
 私は再生相談に来た企業に対しては、まず迅速な経理処理を求めます。経営
指標が2カ月後に出ても遅い! 弊社では経理担当者に対しては月末の翌日に
は推定でデータを出させ、月中の15日には確定の数字を出させるようにしてい
ます。
 この段階でキャッシュフロー表(C/F)ができ、損益計算書(P/L)が
できれば、おのずとやるべきことが見えてきます。データを通して赤字を垂れ
流している部門と堅実に黒字を計上している部門が見えてきますから、それぞ
れに対処を施せばいいのです。人事的評価にしても、データがないままにただ
表面的な働きぶりで評価していると、意外に赤字部門のスタッフに高い評価を
つけてしまっていたりもします。地味であってもしっかりと数字を残している
スタッフにこそ、人事的な評価をしなければスタッフのモチベーションもあが
りません。
 いい経営者は朝令暮改だといいます。スタッフにしたら、「朝言ったことが
夕方には変わる」経営者についていくのは大変なことですが、新しいデータが
出たらすぐ、それに従って経営のハンドルを切れなければ、そのほうが無能な
経営者です。朝令暮改は当たり前。そこには経営データという裏打ちがあるか
らこそです。そのデータを出すスピード感こそ、経営の要諦と言って間違いあ
りません。
 資金調達を円滑に行うためにも、この財務管理のスピード化は絶対条件です。

・経営のオープン化
 もちろんこのスピード化のためには、従業員全員に「経営者感覚」を持たせ
なければならないことは言うまでもありません。経営指標を15日間で出すとい
うことは、社員一人一人が経理の伝票処理をスムースにし、取引先からの請求
書等も早め早めに処理することが必要です。とはいえ、経営者が闇雲に社員に
対して「経理処理を早くしろ」と言っても、一人一人がその大切さに本当に気
づかなければ空回りしてしまいます。社員のモチベーションを上げるために必
要なのは、「経営のオープン化」です。
 たとえば弊社では、社員にはつねに経営データを開示しています。幹部社員
に限らず、誰でもそのデータを見られますから、前月の会社の財務状況がつね
に半月後には確認できるのです。もちろん、自分が所属する部署の売上や前月
比、前年比のデータも一目瞭然です。一人一人がこのデータを確認することで、
仕事のモチベーションアップにもつながり財務データ管理のスピード化にもつ
ながります。
「経営データのオープン化→社員全員が経営者意識を持つ→財務管理のスピー
ド化→早め早めのアクションプラン作成→資金調達の円滑化」。
 こういう好循環ができれば、経営は安定し、企業は成長曲線を描くようにな
ります。


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第1回の冒頭にて「新しい資金調達」シリーズを全4回でお届けすると申し上
げましたが、筆致好調につき、あと2回延長させていただきます。


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**7月刊行予定**
『財務のプロも納得 中小企業の新・資金調達』(仮題) 中央経済社

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