メールマガジン


2008/09/16
 2008年09月16日 復活メルマガ第二十九弾


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■□    CRIメルマガ 『セントラル事業再生レポート』
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   ≪事業再生と敗者復活〜再生実績5000件の相談現場レポート≫
         
発行:株式会社セントラル総合研究所
http://www.sodan.info/
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前代未聞の速攻解決!
出版社再生〜其の参〜

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 9月11日。都内某所でアスコム新刊の出版記念パーティーが開催され、その
会場で新生アスコムのスタートが盛大に祝われました。多くの著者や関係者、
そして報道陣を前に、民事再生という「泥船」に乗った7人のスタッフたちは
誇らしげに胸を張りました。
 前経営陣による「事業停止宣言」からわずか半年。出版社としてこんなに
早いリスタートは前例がありません。
 なぜそれが可能になったのか。
 アスコムの民事再生の手続きの中で我々ターンアウランド・スペシャリスト
が施したいくつかの「秘策」をご紹介しましょう。


 アスコムが経営破綻し、民事再生法を使って再生を目指すことになった時、
債務のデューデリジェンスをしてみると、負債総額は約12億円と算出されまし
た。金融機関への債務はメインバンクのA銀行が6億円、その他の銀行は1億
円、6000万円、5000万円程度。このことから、金融債務についてはA銀行との
交渉が最大のポイントとなりました。
その他の一般債務は約4億円。出版社ですから製紙会社、印刷会社、広告会社
等が大口債権者となります。問題は、この一般債務の中にライターや編集者、
校正者といった個人事業主や雑誌の定期購読者といった「個人」の小口債権者
が1200名もいたことです。

 民事再生法を使うとき、取引先への配当(債務の返済)を如何に確保するか
は大きな課題となります。再生を目指す以上、少しでも債権額を圧縮したいの
は山々ですが、再生後の事業を考えると、取引先からの信用を無くすわけには
いきません。そのためには、少ない配当資金をやりくりして、多数の取引先に
少しでも多くの配当ができるようにすることが絶対条件です。

 そこで私たちは、「30万円までの小口債権は全額保護」「それ以上の債権は
97%カット」という案を出しました。
 債権額30万円で線を引いてみると、総債権者数の9割の債権が「全額保護」
されるとわかったからです。そのための返済資金は約1億円。これならギリギリ
再建計画を立てられます。この結果、多くの債権者が再生に協力してくれるこ
とになり、債権者として残ったのはわずか27名。つまり私たちは裁判を通して、
この27名の債権者と交渉すればいいことになったのです。これはいわば「弱者
の視点で立てた債権計画」でした。

 これに対して「銀行(=強者)の視点で立てた計画」で再生が頓挫してしま
ったケースもあります。
 同じく民事再生法を使って再生を目指した出版社のS社。再生を主導するの
が金融機関であったため、小口債権者への「最低返済ライン」を5万円として
しまったのです。金融機関が自分の債権の回収額を少しでも大きくしたいと考
えた結果です。
 これでは小口債権者は納得しません。多くの債権者が再生に不同意、あるい
は非協力的となり、再生計画が長引く結果となりました。
 ここに再生がスピーディーに進んだ大きなポイントがあったのです。

 こうしてアスコムは、9割以上の債権者の再生への同意を得ることができた
のです。
 とはいえ、具体的な作業の中には細かな苦労もありました。定期購読者の
連絡先がわからずに、残ったスタッフが資料をかき分けて調べたこと。取引
金融機関の口座が一斉にロックされ、振り込みができず困り果てていたところ、
無借金のりそな銀行の口座がみつかって助かったこと。事業停止の時に前経
営陣が社員に「解雇通知」を出していたために、退職金資金として新たに1,200
万円が必要となったこと、などなど・・・

 事業再生に伴って発生する作業は実に根気のいる作業です。これらを一つ
ひとつクリアしていかないと裁判所からの再生認可は貰えません。

 そして言うまでもなく再生への最大の懸案は、メインバンクであるA銀行に
残る6億円の債権の処理です。
 実はこの債権は無担保ではなくある「担保」が設定されていたのです。
 これをA銀行に請求されてしまうとアスコムの再生計画は水泡に帰します。
 そこで事業再生のプロはどんな交渉をしたのか?
 
 詳細は次号でお伝えします。


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