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事業再生の現場から

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(132)「売上No.1」から1年で倒産?!女性人気を誇るアノ企業の急転落劇

先日、美容サロン最大手とも言える「MP(仮称)」を運営するJ社が、広告事業などを傘下に持つR社へ事業を譲渡することが明らかになりました。

再建計画をまとめ,銀行団と同意へ
借入金の返済が滞り、銀行団との間で任意整理の協議中。事業は続けたうえで、再建計画をまとめ、来年3月までに銀行団の同意を得ることを目指すと報じられています。

人材不足「MP」といえば、日本の20代女性であれば知らない人はいないほど有名な、脱毛エステを専門とした美容サロンです。


人気女性タレントをキャラクターに起用

美容サロンとなると男性にはあまりピンと来ないかもしれませんが、人気の女性タレントをイメージキャラクターに起用した鉄道の車内広告やテレビCMなど宣伝活動も幅広く、名前くらいはご存じの方も多いのではないでしょうか。

「エステ」と聞くと、古い頭にはどうしても「高額」というイメージがつきまとうものです。
そんななかで、サービス価格を大幅に引き下げて敷居を低くすることによって、たくさんの女性が利用するようになり、マーケットも急拡大。


急成長をとげた脱毛

美顔や痩身、脱毛など、エステサロンの業界のなかでも、急成長をとげたのが脱毛でした。

J社は「美容脱毛完了コース100円」「30〜50%OFF」の激安商法で急成長。

美容サロン「MP」の全国展開180店超に加え、香港、シンガポールをはじめ、海外にも20店以上を出店。


エステティックサロン経営動向調査で売り上げNo.1

平成26年8月期の売上高は前年同期比21.0%増の386億7,100万円。従業員は3,868人。同年には、エステティックサロン経営動向調査で売り上げNo.1を獲得し、会員数は250万人を突破しました。

美容サロン事業の成功によって業績を伸ばしたJ社。

脱毛サロン以外にも、グループ会社でラーメン店などの飲食業、化粧品ブランド開発の事業を手掛けるほか、今年3月には地方のサッカーチームとスポンサー契約を結んだり、日本ダービーへ馬を送り出したりと、飛びぬけた羽振りのよさも報じられていました。


好景気からわずか半年で任意整理へ

そんな好景気を誇っていたはずのJ社が、なぜたったの半年で任意整理を行わなければならないほどに転落したのか・・・

これには、エステ業界でなくとも注意しなければならない落とし穴があったのです。

詳しくは、また次回お伝えしようと思います。


[2015.11.18配信]

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