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事業再生の現場から

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(54)「成果は期待を生む」けれど「期待は成果を生まない」

五輪は参加することに意義?

成果このところ、世間はオリンピックの話題で持ち切りです。ロンドンでのオリンピック開催は今回で3度目ですが、1908年の第4回大会開催時に語られたとされる「オリンピックは(勝つことではなく)参加することに意義がある」という言葉はあまりにも有名。
とはいえ、参加するとなるとやはり結果が気になるもの。スポーツニュースを眺めながら、日本勢のメダル獲得数に一喜一憂する日々が続いています。

期待へのプレッシャー:自助の精神失う可能性も
ところが、「メダル確実」とされていた選手の思わぬ不振も相次いでいます。土壇場のプレッシャーに弱い日本人の国民性が現れているとも感じられます。もちろん、一国の代表として出場する以上、そのプレッシャーや責任感も相当のものでしょう。ましてや、「勝って当然」との期待をかけられればなおさらとも。ここで思い至ったことがひとつ。
スポーツに限らず、ビジネスの現場においても「期待が成果を生むものではない」ということです。対外的な取引や、日々の業務の中でも「期待している」という言葉を用いることがありますが、「期待に応えなければ」というプレッシャーが良い結果を生むとは限りません。
また、己にかけられる期待に応じるかたちで成果を上げることを繰り返すうちに、自助の精神を失ってしまう可能性も考えられます。

諦めず戦い続けることが運を呼ぶことにも
やはり要となるのは「気の持ちよう」ということになるのでしょうか。「失敗したらどうしよう」と悩むよりも、自分にとって最高の結果をイメージして本番に臨む。ひとつの失敗を引きずるのではなく、気持ちを切り替えて「今以上」を目指す。
柔道女子57キロ級に出場し、日本勢に今大会第1号の金メダルをもたらした松本薫選手は「気持ちで負けたくない」という力強い言葉を述べていました。松本選手の決勝戦は長丁場となりましたが、最後は相手の反則により勝利。諦めず技を仕掛け続けるその姿勢が、運も味方につけたのかもしれません。この果敢さを、全ての経営者も持たなければならないと感じました。

多くの感動を与えてくれるオリンピックですが、今回は時差のあるロンドンでの開催ということもあり、「生中継で観戦したため寝不足…」という方も少なくないようです。 何事を成すにも、体が資本。炎暑疲れで夏バテ、エアコン負けで夏カゼなど、体調を崩しやすい時期でもありますので、どうぞ充分ご注意ください。

[2012.8.7配信]

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