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事業再生の現場から

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(68)家族の理解なくして成功なし!決断・実行、その前に──
その2:リースバックはスピード勝負!

リースバックトラブルに見舞われたものの現地調査完了
事業の資金調達のため、自宅のリースバックを決断したアパレル会社社長の藤井氏。「自宅売却」が寝耳に水だった奥様の猛反発により、物件の調査が頓挫するというトラブルに見舞われたものの、なんとか現地調査(現調)が完了できました。
しかしこの現調に漕ぎ着けるまで、かかった時間はなんと2ヶ月。困ったことに当事者である藤井氏本人は、会社では多くの社員を率いているにもかかわらず、自宅では奥様に頭が上がらない様子。奥様の説得のために、ご夫婦で来社いただくなどして、3度面談を重ねました。

気になる近所への世間体
藤井夫人の1番の不安は、やはり「自宅が人手に渡る」ということでした。ご近所への世間体も気になることでしょう。
それもさることながら、専業主婦の奥様にとって自宅は、仕事一本であった藤井氏に代わって大切に守ってきた「自分の城」です。単なる「住まい」以上の思い入れのある自宅を、書類の上だけとはいえ、他人に譲り渡すというのは耐えられないことだと、涙ながらに仰いました。

事業が破綻すれば自宅が取り上げられる可能性も
「事業を守る経営者」に対して、「家を守る」妻。立場が違えば、奥様の訴えも無理からぬこと。とはいえ、ここで事業そのものが破綻してしまっては、不動産そのものを取り上げられる可能性も否定できません。
奥様の不安を取り除くべく、面談の中で担当コンサルタントはリースバックの案内だけでなく、藤井氏の会社の現状や金融・不動産取引の仕組みなど、多岐にわたって説明しました。
その後、奥様の同意も得たことで現地調査も済み、ようやくリースバック契約の実務に取り掛かれることに相成りました。いずれ、この場で成功報告ができることをご期待いただきたいと思います。

売却を決意してもすぐに買主がみつからない場合も
これをお読みの皆様に注意していただきたいのは、現地調査はリースバックの入り口に過ぎないということ。その後、当該不動産の買主を見つけ、契約を行い、代金の受け渡しに至らなければ、元も子もありません。売りに出したからといってすぐ買い手が見つかるとも限りませんし、入金直前に差押さえを受けたことによって結局ご破算…という悲惨な例も過去にはあります。
まさに時間勝負のリースバック。現在検討されている方は、どうぞ早めの決断をされますよう。

ご相談は家族や関係者もご一緒に
そして、なにか懸念事項がある場合は、今回の藤井氏のように、面談にご家族や関係者が立ち会われることもお勧めしています。自宅の売却ともなれば、家族を巻き込む一大事。納得されるまで、何度でもご説明させていただきます。
ただし、夫婦げんかの仲裁は、弊社の得意とするサービスには含まれておりませんので、なるべく事前に解決していただけますようお願いいたします。

[2013.3.7配信]

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