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事業再生の現場から

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(71)ブランドの底力を思い知れ!国産ジーンズの先駆け「BIG JOHN」
官民ファンド出資で経営再建/「BOBSON」破産も、創業家がブランド買戻し

リースバック ビッグジョンの再建、官民一体ファンドが支援
4月5日、国産ジーンズの先駆けである株式会社ビッグジョン(岡山県倉敷市児島下の町1‐12‐27/代表取締役社長:市原修氏)の再建計画が発表されました。地元銀行や岡山県の信用保証協会が出資する官民一体型中小企業再生ファンド「おかやま企業再生ファンド」の支援を受けて再建に向かいます。
官民ファンドが金融機関から債権を買い取るとともに、中国銀行の新規融資で約3億円の金融支援ことでおよそ40億円の借入金を大幅に圧縮。本社工場は閉鎖し、今後は中国の子会社と地元の協力工場による生産へと移行するとのことです。

デニムの聖地、倉敷の雇用、経済を下支え
ご存じの方も多いでしょうが、「倉敷デニム」などブランディングされているように、岡山といえば世界有数の「デニムの聖地」。ジーンズ製造が雇用を生み、地域経済を潤してきました。
しかし、1,000円以下の格安商品や海外のファストブランドの進出によって国産ジーンズがかつての勢いを失っているいま、事業所や雇用の減少も深刻化しているのが実態。今回ビッグジョンの再建に自治体が絡むのも道理と言えましょう。

BOBSONは破産、ブランドも消滅か・・
岡山県を地盤とするジーンズ大手に「BOBSON」もあります。ところが昨年6月に株式会社ボブソン(東京都港区南青/破産管財人:平山隆幸弁護士)は破産。馴染みのブランドが市場から消えるかと惜しまれました。
ところが、実は創業家が同年4月に設立した株式会社ボブソンホールディングス(岡山県岡山市北区平野978/代表取締役:尾崎博志氏)が11月にブランド再取得。旧会社の破産から半年置かずして再販に至っています。

3度の危機にもBOBSONブランドは復活
調べてみると、「BOBSON」ブランドは過去3度に渡ってオーナーが代わっているとのこと。その都度消滅の危機に晒されながらしぶとく復活する様に、ブランドの底力を実感。ブランド買い戻しのため新会社設立に奔走した尾崎社長の熱意にも、事業再生屋として、一経営者として、感動を覚えます。

[2013.4.23配信]

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