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事業再生の現場から

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(83) そもそも粉飾決算とは何か?〜銀行という見栄っ張り男に振り回されるな!

会社分割 そもそも粉飾決算とは何か?
それは、世の女性にとっての「化粧」に例えると分かりやすいかもしれません。
まず「粉で飾る」と書くところからして、白粉を塗りたくる様が連想されます。

健康で美しい化粧が・・
女性にとって化粧は、愛する男性や世間に対して健康で美しく見えるように装う行為です。
中小企業の場合は、付き合っている金融機関がまず見栄っ張りで完璧主義だから厄介なもの。
「その身に傷が付けば別れる」と常に脅し、1度でも赤字決算を出したら途端に態度を変えてきます。
それまでは毎年つなぎ融資をしてくれていたのに、赤字を出して債務者区分が落ちたりすると、豹変して「新しい融資は無理」と突っぱねる。

無理して装わなければならない事情
こんな勝手な男とは別れられれば清々するのですが、常に資金が逼迫している中小企業はそうもいきません。
だからあちこちにある古傷や病気を隠すべく、無理をして美しく装わなければならないのです。

一般に「粉飾決算」というと「脱税行為」と結びつけて考えられますが、実は全く逆です。
金融機関から融資を受けるため、赤字なのに無理に黒字に見せかけて税金を納める方向に決算書を作り替えるというパターンの方がはるかに多いのです。
また、「税務署から指摘されてないからバレていない」と思っていたら大間違い。税務署は粉飾に気づいても何も言わないだけです。

納税している企業はお客さん
納税している限り、その企業は「お客さん」として大事にされます。ところが、数年間架空の売掛金や在庫として計上していたものを、ある年に業績が良かったからといって「貸倒金」として経費処理しようとすると、途端に目を光らせてきます。
これは明確な脱税行為だからです。

粉飾、正直に申告することが得策
こんな場合は、専門家に相談の上、税務署に出向いて「これまで粉飾決算をしていました」と正直に申告し、「更正の請求(または嘆願)」をしたほうが得策です。
この請求を税務署が受理するかどうかは現場裁量ですが、税務調査で否認されることと比べれば、はるかに傷が浅く済みます。

このように粉飾決算は、脱税とも背中合わせの危険な行為であるということを認識しなければなりません。

[2013.10.24配信]

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