初めての方へ資金調達債務返済、債務超過不動産リースバック

TOP > 事業再生関連法規・制度等について > 東日本大震災事業者再生支援機構 > 支援期間を1年延長決定

事業再生関連法規制度等について

東日本大震災関連の支援

東日本大震災事業者再生支援機構:
債務免除545億円は「多い」か「少ない」か?支援期間を1年延長決定

相談件数は累計2,486件、うち支援決定は703件

東日本大震災事業者再生支援機構は、平成29年2月22日までとしていた支援期間を国の認可を受け、1年間延長する方針を決定しました。「復興の支援が遅い」と言われながらも、これまで通り震災で債務を負った事業者を国や県、市町村、金融機関、商工団体などと連携し、事業再生への支援、被災地域の復興、創成に取り組みます。
同機構は、震災による被害で過大な債務を負い、事業再生を図ろうとする事業者の再生を目的に平成24年2月22日に国が設立。平成28年12月6日現在、被災に関する相談件数は2,486件、うち支援決定事業者数は703件。震災から6年近く経過し、支援が「少ない」や「良くやった」と声も別れています。

被災事業者の買取り債権数は486件、買取り額は1,176億円

支援が決定された703件中、670件の事業者の買取り債権の元本総額は1,176億円。このうち債権買取りを伴う支援は486件。債務免除の総額は目標額5,000億円のうち545億円となっています。
支援決定先の事業再生には、今後も支援する金融機関の継続的な関与が重要となり、金融機関とこれまで以上に販路開拓など本業支援の助言など強化する方針です。

被災企業の倒産件数、調査以来最少

平成28年12月、東日本大震災関連の企業倒産は3件。平成25年6月の4件を下回り、調査以来最少件数となりました。負債総額も8億700万円と2ケ月連続で前年同月を下回っています。

平成28年12月現在、震災関連の企業倒産の累計は1,780件。最多は東京の544件。次いで宮城が150件、北海道84件、神奈川71件と続きます。サプライチェーンの崩壊が見られる結果です。
産業別では、宿泊、飲食業を含むサービス業が471件と最多。製造業が400件、卸売業が332件と続いています。 震災被害の形態では、間接型が構成比91.0%の1,620件と最も多く、直接型は同8.9%の160件にとどまり、地震災害より津波被害が大きいことがみえます。

直近の支援機構の動向:53億円の債権買取り決定

東日本大震災事業者再生支援機構は、平成28年12月26日、七十七銀行の取引先であるゼライス株式会社(宮城県多賀城市 代表:稲井謙一氏)に対し七十七銀行への債権約53億600万円が返済不能の恐れが生じたことを発表しました。
ゼラチン製造では最大手のゼライス社は、生産設備が被災し復旧費用で二重債務が生じました。この問題を抜本的に解消するため同機構による支援、必要な債権買取りを決定しました。
事業再建、継続に必要な資金について金融機関や行政などとこれまで以上に連携し、支援の後押しが期待されます。

[2017.1.10更新]

ページトップへ