TOP > 事業再生関連法規・制度等について > 社内勉強会 > クラウドコンピューティン
コスト削減と事業の競争力、機動力を向上:クラウドコンピューティング
クラウドこそ中小企業向けのITサービス
中小企業においては厳しい情勢が続き、徹底的なコスト削減など競争力向上を目指しますが、事業本来の体力までもが失なわれてしまえば本末転倒となります。コスト削減しつつも本来のビジネスを強化し、事業の継続が図れるITサービスにクラウドコンピューティングがあります。
クラウドコンピューティングは大企業を中心に普及し始めていますが、このクラウドコンピューティングこそ中小企業向けのコスト削減、競争力・機動力向上に活用すべきサービスと言えます。
ネットに繋がればオフィスや自宅、スマホからもアクセス
クラウドコンピューティングは、従来一人一人のコンピューターにインストールされたアプリケーションを使い処理し、データを保存していたものが、全てクラウドサービスを供給するプロバイダーの仮想サーバで処理、保存されることになります。
社内のネットの回線を利用し、ネット上の仮想サーバで業務をこなし、保存するため、ネットに繋がる環境であれば場所も選ばず、コンピューターでなくてもスマートフォンやタブレットなどなどの携帯高性能端末からもアクセスでき、他の従業員とも共有できます。
必要なとき、必要なアプリケーションを利用
企業はクラウドサービスプロバイダーへ、アプリケーションの利用料金だけの負担となり、今までの高価なアプリケーションの購入や設計・開発・システム管理、セキュリティなどの負担がなくなり大幅な経費の削減が期待できます。プロバイダーによっては1,000種を超えるアプリケーションも用意され、大企業でしか利用できなかったCRM(Customer Relationship Management:顧客管理)アプリケーションなどもクラウド経由で利用が可能で、顧客の分析などによって競争力、機動力を向上させます。
クラウドコンピューティングは、「必要なとき、必要なアプリケーション」をレンタル利用でき、CRMなどを活用し「必要な顧客に、必要な情報だけ」を有効的に届けることができます。
カスタマイズ不可、アプリに合わせるデメリット
クラウドコンピューティングは、コスト削減やビジネスの競争力・機動力向上とメリットが多い一方で、デメリットも実在します。これまで企業は、自社の事業に合わせアプリケーションをカスタマイズし、統合的に管理するERP(Enterprise Resource Planning)などを利用し、細かな部分まで対応が可能でしたが、クラウドでは、既に用意されているアプリケーションを利用するため自社業務に合わせカスタマイズすることがほぼできません。またサービスプロバイダが突然供給を停止すれば企業の経営も停止する可能性が高くなるなどリスクも生じます。
IT運用の効率化やコスト削減、さらには震災によるデータ管理の重要性が再認識され、今後、中小企業へのクラウドコンピューティングの利用増大が予測できます。
▼関連記事:ブログ・時事ウォッチ「産業の変革:ライバルが手を組むIT産業・スマホ急伸、クラウド普及の需要とは」[2011.6.11配信]
▼関連記事:ブログ・時事ウォッチ「クラウドコンピューティングが:被災企業・自治体支援/情報財産の記録方法再考」[2011.5.20配信]
[2011.10.27更新]