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事業再生関連法規制度等について

社内勉強会

中小いじめ対策「消費税転嫁対策特別措置法」:
経産省、385万の国内全中小を書面調査で実態監視

仕入れ先への「買いたたき」「値札張り替え強制」禁止

消費税転嫁対策特別措置法平成26年4月の消費税増税を控え政府は平成25年10月1日、消費税転嫁対策特別措置法を施行。中小企業など弱い立場にある仕入れ先の増税分を適切に取引価格に上乗せできる環境を整えます。経済産業省では,買いたたきや価格変更による値札張り替えなど負担を強いる行為も禁止するとし、悪質な企業には是正を勧告し企業名をも公表と厳しい姿勢をみせています。
消費税転嫁対策特別措置法は、消費税増税による経済の冷え込みを最小限に抑えるため、中小企業や小規模事業者が価格転嫁できず困窮することのないよう禁止行為を設けました。


消費税転嫁対策特別措置法

(1)消費税の転嫁拒否などの禁止
(2)「消費税還元セール」などの広告の禁止
(3)値札の付け方に関するルール(総額表示の例外の容認)
(4)転嫁カルテル・表示カルテルの容認


違法、通報したことによる報復行為も禁止

公正取引委員会では,違法行為など通報したことによる中小企業、小規模事業者への取引停止や取引数量削減など不利益があった場合も厳しく対処。公取委では、通報者がわからぬよう徹底し,報復行為などが認められた場合には厳正に対応するとしています。
消費税転嫁対策特別措置法による細かな規定は、大企業ではそれと疑われる行為も慎まれると予測されますが、同法の取り締まり対象者は、大企業も小売業にも限りません。業種を問わず中小企業と継続して取引する法人も対象となり,中小企業自身も取締対象となっています。


価格転嫁できる中小6割

東京商工会議所は、会員の中小企業を対象に平成26年1月14日から31日に消費税引上げに伴う価格転嫁に関する調査結果を発表。有効回答企業937社のうち「全て転嫁できる」と回答した企業は59.2%。約4割の企業が「一部転嫁」や「転嫁できない」、「わからない」との結果となりました。
消費者に近い小売・サービス業などは、比較的価格転嫁も実施しやすい側面がある一方,円安による原材料費や燃料コストの上昇などすでに影響も見られます。価格転嫁ができなければ販売管理費などの圧縮で収益性を改善する必要もでてきます。


経産省:価格転嫁の拒否事例を徹底調査

茂木経済産業相は平成26年2月28日、消費税増税分の価格転嫁を拒否する違反行為を監視するため、国内全ての中小企業や小規模事業者を対象に平成26年度に書面調査を実施する考えを表明。国内の中小企業、小規模事業者は約385万者あり、これまでにない大掛かりな調査となります。
同省では同日,下請けとなる中小企業が納入先の大企業と適正に取引できるよう下請け法の指針も改訂することを正式に発表。大幅な改定は平成19年の指針導入以来です。消費税や燃料費などの上昇分の転嫁を促し適正取引に向け中小企業、小規模事業者を下支えします。

[2014.3.7更新]

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