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みずほ銀行・ソフトバンク合併の消費者ローン、
フィンテック、AI活用でスマホで容易に資金調達
フィンテックを活用し貸金業サービス開始
メガバンク・みずほ銀行と通信大手・ソフトバンクは、個人向けにフィンテック(FinTech:"Finance(財務、財源、財力、歳入など)"と"Technology(技術)"を組合せた造語)、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用した貸金業サービスを提供する合弁会社を設立する事に合意しました。
合弁会社は、貸金業の登録後、平成28年11月に設立する予定で平成29年前半に事業を開始する予定です。設立当初の資本金は50億円で出資比率は両社から50%ずつを検討しています。
AI活用で借りられなかった層へ融資
合弁会社は,「みずほとソフトバンクの強みを融合」「新ブランドの創造」「店舗なしのローコスト運営」を基本方針として、これまでにない魅力t的なサービスを提供する方針です。
両社が保有するビッグデータ(事業に役立つ知見を導出するためのデータ)を分析して、AIを活用する事で,銀行のこれまでの与信審査では貸出しが難しかった層へ、スマートフォンを利用して融資する構え。
申込者の現時点でなく,将来のキャッシュフローを創出するAIにより測定し、将来の可能性をはじき出し貸出の範囲も広がると言います。
消費者金融の無人契約機がスマホに
簡単に説明すると「スマートフォンを利用した消費者金融」ということになります。以前,携帯電話で営業する「090金融」のヤミ金が合法的になり、消費者金融の無人契約機がスマートフォンになったと思えばわかりやすいかと思います。
現在、メガバンク傘下には大手消費者金融を保有していますが、みずほ銀行だけは傘下に消費者金融がありません。ソフトバンクとの合併会社がスマートフォン、フィンテック、AIを活用してどれほどシェアに食い込むかが注視されます。
廃業迫られる貸金業者
貸金業法の規制強化で貸金業者からの融資が伸びず、廃業に至る貸金業者も増加しています。平成28年3月末には、銀行による消費者ローン融資残高が、貸金業者やカード会社などの貸金業者の残高を上回りました。
6月末までを見ても両社の残高の差は広がりをみせ、銀行が最大の個人向け貸し手に浮上しています。
必要資金は、スマートフォンで店舗や人件費をかけず消費者金融と比べ圧縮して容易に借りられるようになると思われますが、再び多重債務などの問題に発展しないかが注視されます。
*AI:人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータプログラムなどのことをいいます。
[2016.10.14更新]