TOP > メールマガジン > 事業再生の現場から > (157)売掛先が倒産しても確実に入金がある?!
(157)売掛先が倒産しても確実に入金がある?!
「ファクタリング」のメリットあれこれ
中小企業の資金繰り改善のカギを握る資金調達法として活用が増加している「ファクタリング」。
具体的にはどのようなメリットがあるのか、見てまいりましょう。
ファクタリングを利用するメリットとしては売掛金を早く現金化できる、
負債にならない、融資ではないため、銀行などの融資枠が温存できる、売り掛け先が破綻しても、確実に入金があるといった点が挙げられます。
キャッシュフローを改善
一番大きなメリットと言えるのは、売掛金の早期資金化による、キャッシュフローの改善です。
ファクタリングにおいて、企業は債権を売却する事でその代金を受け取ることが可能です。
この際、通常の金融機関からの借り入れのように担保を請求されることもありません。
通常であれば債権の回収期日まで資金化できない売掛金や受取手形を、期日前に資金化できます。
B/Sをスリム化
また、負債にならないということは、貸借対照表(B/S)の内容が悪化することもありません。
ファクタリングは償還請求権が無い形(ノンリコース)で債権譲渡を行うため、売掛金のオフバランス化、B/Sのスリム化が図れます。
これは、債務超過の企業にとっては非常にありがたいのではないでしょうか。
ファクタリングは担保不要
金融機関から融資を受ける場合は、利子の支払いが発生する上に、担保を要求されることもあります。
対して、ファクタリングの場合は手数料を支払うだけで担保は不要。
中長期的に企業の資金繰りを圧迫する借入金とはこの点も異なります。
そして、売掛先の企業の不払いや倒産によって売掛金の回収が不能になった場合も、回収リスクは債権を買い取ったファクタリング会社が負担することになるため、債権売却以降の支払い義務は発生しません。
「買取」と「保証」のファクタリング
なお、債権の「買取」ではなく「保証」を行うというファクタリングの形式もあります。
例えば、りそな銀行系の「りそな決済サービス」では、販売代金の回収ができなくなった場合に、補償限度額の範囲内で、販売先に代わって代金を支払うというサービスを行っています。
[2017.3.23配信]