初めての方へ資金調達債務返済、債務超過不動産リースバック

TOP > メールマガジン > 事業再生の現場から > (140)銀行に切り捨てられる前に、先手を打つ!

事業再生の現場から

(140)銀行に切り捨てられる前に、先手を打つ!〜中小企業が生き延びる、本当の再生術

景気悪化で中小にも支援策が

事業承継景気・情勢が目まぐるしく変化する激動の中で、体力の乏しい中小企業の経営を支援する法制度も徐々に整ってきています。

しかしそれまでには、金融機関の都合で中小企業がばっさり切り捨てられるケースもずいぶん見てきました。

また、国が金融機関を救うために公的資金を注入する場合も、その影響で中小・零細企業が倒れる・・・という矛盾もあるのが実態です。

金融機関の債権処理が中小に圧迫
公的資金を注入された金融機関は、不良債権を損金処理できる体力がつきます。
すると、グレーゾーンにいた中小企業の債権はサービサーに売却され、それ以後の支援も打ち切られてしまう。
貸しはがしに始まり、交渉打ち切り、そしてサービサーに売却──というのがお決まりのパターン。
ここに経営者の連帯保証債務も絡んできてしまっては、手の打ちようがありません。

このように、金融機関の都合による再生計画は「1円でも多く回収できる方法を」と考えられた「極大回収」が前提となります。


「L字型の再生」のすすめ

それに対して、われわれ事業再生コンサルタントは、その企業が少しでも長く生き延びられるように、その企業の雇用を確保し、取引先企業のさらに小さな企業も守れるように、「L字型の再生」を考えます。

それにはまず、債務を圧縮して、月々の返済額をできるだけ少なくすること。
つまり、金融機関とは全く逆のやり方です。


コンサルの9割は経営、営業専門

世の中で「経営コンサルタント」と呼ばれる専門家はそれこそ数え切れないほどいますが、そのうち9割以上は売上を伸ばすことを目的とし、主に営業部門に関するコンサルティングを行っています。
対して、再生コンサルタントが関わるのは、財務部門がメイン。借金だけを見て、どうすれば債務の平準化や償却ができるか・・・ということに特化しています。


まずはリスケで債権の出口を探る

事業が回ってさえいるのであれば、債務を圧縮することで資金繰りにもめどが立ち、再生への道に踏み出せます。
だから私たちが立てる再生計画では、債権者への返済を一時ストップ(リ・スケジュール)してでもとにかく債務を圧縮し、キャッシュフローが楽になる方法を徹底的に探すのです。

このように債務者が主導権を握らない限り、事業再生の成果はなかなか出がたいもの。

では、債務を圧縮するための方法はどのようにすればよいか?
次回お伝えしたいと思います。


[2016.3.10配信]

ページトップへ